Not Yet ~あの映画の公開はいつですか?~

主に国内未公開&未発売の映画の話など

Ammonite(邦題「アンモナイトの目覚め」)その向こうにはひとりでは行けない

「ゴッズ・オウン・カントリー」の茨の道とは違い、早々に公開は決まっていましたが、ほんの一言ではあるものの余計に付け加えられた邦題とか謎改編ポスターなどに何十回目かのうんざりとがっかりを覚え、やっぱり待ちきれなくて取り寄せました、フランシス…

「Mapplethorpe: Look at the Pictures」

ドキュメンタリー映画のDVDを輸入しました。 写真家ロバート・メープルソープの大回顧展に合わせて作られたものです。今後日本で彼の展覧会があれば観られるかもしれませんが、無修正無編集でなければ何の意味も無いと思うので、少しでもこの名前にご興味あ…

近日公開:「Portrait de la jeune fille en feu / 燃ゆる女の肖像」

前評判、実際の評判、セザール賞でのアレコレなどで気になった一本、「Portrate of a Lady on Fire (原題:Portrait de la jeune fille en feu)」の英語字幕DVDを入手して鑑賞しました。 澄ました(ように見える)貴婦人のドレスの裾が盛大に燃えたこのカット…

「Postcard from London」ソーホーの片隅で(☜注※偽邦題です)

【前説(近況)】 まさかの展開の今年、2020年。2月末からさっさと在宅勤務になりまして、引き続きいろいろ輸入盤を観ております。通勤が無いだけで圧倒的に時間が出来ているのにさっぱり記事を書かなかった理由は主にみっつ。 ①7月まで欲しい輸入盤が海外から…

「Center of My World(僕の世界の中心は/Die Mitte der Welt)」:僕は僕だから

2016年のドイツ映画「Die Mitte der Welt」です。2017年のレインボー・リール東京で「僕の世界の中心は」という直訳タイトルで上映されていたそうですが、今頃すみません。英ポンドが急落した夜にUK PAL版(英字幕)を購入しました。 ヒットした原作小説があ…

特別篇:フランシス・リー監督による「God's Own Country」 ツイッター実況

タッチ&ゴーのような短時間滞在の出張先で朝ごはんを食べていたらツイッターに激震が! UKの11月11日夜11時から「God's Own Country」がまさかの地上波Film4で放映されることは知っていて(いいなぁ...)と垂涎だったわけですが、フランシス・リー監督がま…

「Baptiste」使い捨ての悲哀

BBC Oneで放映されたドラマ「Bapiste」全6話についてのエントリーです。 予約購入で2枚組UK PAL£12.49、送料は£3.58でした。 そもそもこのシリーズは英BBCと米Startzが合作した人気ドラマ「The Missing」の人気キャラ、ジュリアン・バプティスのスピンオフ…

「Only You」:ジョシュはかわいい(定期)

お久しぶりです。 「いいおしりの日」記事から早1年近く。「Durrells」の記事も「Baptiste」の記事も、日本で観られるようになったけどBBC版歌わない「レ・ミゼラブル」の記事も上げていないのにこの映画のことを上げておきます。鉄は熱いうちに打ちます。 …

(補足記事)㊗「ゴッズ・オウン・カントリー」国内盤発売♡でもちょっと待って!?

紆余曲折を経て本国から遅れること1年半(!)この晩春に劇場公開された「ゴッズ・オウン・カントリー(God's Own Country)」。上映までの苦難の道のりについては本作に関する記事にまとめましたのでご興味あればご参照いただくとして、ついについに令和元年6…

小舟はただ、束の間たゆたうためだけに「A Moment In The Reeds」

Amazon U.K.からいわゆるクィア映画のディスクを買っているので、フィンランド発のこの映画もずっとおすすめに上がってきていました。周囲に観た方も増えてきたところで、やや遅ればせながらの鑑賞です。「北欧の『God's Own Country』」なんて紹介されてい…

(番外編)"transformative"であること、その裸体

11月4日は「いいおしりの日」だったそうです。11(いい)0(お)4(し)り、字余りってことでしょうか?それに間に合うように書きたかったのですが、ちょいと立て込んでおり今頃上げることにします。 このエントリはいつもの「いち作品に対する感想・考…

☆8年越しで上映中!☆「Weekend」出逢いは偶然、別れは必然

[2019年9月追記] はてなさんからこの記事がちょうど1年前のものだとお知らせをいただきました。なんという偶然か、感慨深いことに今この映画を劇場で観ることが出来ます。「ゴッズ・オウン・カントリー」以上に限られた上映館数であり、誰もがさっと見に行…

「Hide & Seek」朝靄のユートピア

ちょっと悩んだのですが、感想そのものを成仏させたくなったので書きます。 2014年のUK映画です。R18でした。インディーズ映画でもあり、国内でメディアがリリースされたり、配信することはなさそうです。 「hide & seek」は「かくれんぼ」の意味ですから、…

「Love, Simon」清潔な主人公によるとっても清潔な青春奮闘記

久しぶりの新エントリは6/17にU.S.で発売された「Love, Simon」です。シンプルなストーリーなのでネタバレ無しにします。 でも自分は、MTV Awardでこの映画が「Best Kiss賞」を受賞したニュースが鑑賞より先になり、何度も同じgifがSNSに回って来て、結果壮…

(国内盤入手困難)「Y tu mamá también / 天国の口、終わりの楽園。」夏休みと共に終わってしまったもの

2002年に日本で公開されたR18指定のメキシコ映画です。 『ローグ・ワン』でディエゴを観て、なんだか久しぶりに観たくなったのです。 日本語字幕のコンディションが良い中古はなかなか無いようでしたので、他の物と併せてUK PAL 2を取り寄せました。 枚挙に…

(国内盤購入可能)「Mysterious Skin / ミステリアス・スキン」痛みを求めて

国内では(たぶん)映画祭での上映のみで、伝説のようになっていたこの映画、一昨年に原作の『謎めいた肌』が新訳で再販され、昨年末ついにBlu-Rayが発売されました。この手のテーマの円盤が国内で何度も再発売されることはなさそう&ストリーミングに乗らなそ…

(国内盤入手困難)「Brideshead Revisited/情愛と友情」見えない野心と本心

このエントリはイーヴリン・ウォーの『回想のブライヅヘッド』(岩波文庫版タイトル。旧訳『ブライヅヘッドふたたび』)の2度目の映像化についてです。 日本での劇場公開は(たしか)ありません。 DVDスルーでひっそり日本語字幕版が出ていたので探しました…

(間もなく公開)「Call Me By Your Name」桃源郷の物語

間もなく「君の名前で僕を呼んで」の邦題で公開される作品です。DVDが届いたので公開に先行して感想をあげてしまいます。何回か直す予定ですが取り急ぎ。 以前のエントリの通りで原作既読済、それどころか図らずも映画のラストシーンまでをSNS経由で知ってい…

(劇場公開済)「Nocturnal Animals」美し過ぎて息が出来ない

「A Shingle Man」という自分的 all time top 1 の映画があります。Gucciを復活させた稀代のファッションディレクター、トム・フォードの初映画作品です。 この映画はその監督による2作目として、2016年末に海外で公開されました。原作「ミステリ原稿」を早…

「King Cobra」アイコンネームの呪縛

(文末に追記あり:ギャレッド・クレイトンくんの近況) この作品はおそらく日本では円盤も出ないし、ネトフリやアマゾン等にも来ることはないかと。 日本では陽の当たらない、というかそんなものは無いかのようにしたいであろうR18のゲイポルノ業界が舞台な…

「Call Me By Your Name」原作本:終わらない初恋の物語

評判の映画、「Call Me By Your Name」は「君の名前で僕を呼んで」というド直訳邦題に決まり、4月末に公開とのこと。その頃原作の邦訳も出るそうですが、そんなには待てない。無理。 ということでUS Amazonから買いました。いらっしゃいませ~。 恥ずかしな…

(祝☆拡大公開決定)「God's Own Country」:「ゴッズ・オウン・カントリー」というヨークシャーからの福音

【はじめに】 このエントリは2018年のバレンタインにようやく清書が済み公開したものです。 それから10か月が過ぎ、輸入盤でしか観ることが叶わなかったものが、イベントと限定上映でついにスクリーンにかかりました!あまりの嬉しさに追記を重ね、すっかり…

日本未公開の映画を観る行為

最初の記事なのに、お固いタイトルでしょうか。 昨今、特に思うところあり、でもどういう文体で書いていくかも決めかねている状態です。まぁ、ですます調でいきましょうか。 まずは自己紹介。 映画と音楽と猫を愛する、昭和生まれのクソBBAです。好きなジャ…